6. b-cap slave move

6.1. b-cap Slave Move とは

b-capプロトコルを使用し、ロボットに短い時間周期で位置・姿勢データを送信することで、ロボットを制御する機能です。

通常のMoveコマンドは目標位置を指定し、ロボットの移動経路(軌跡)はロボットコントローラが計算します(PTP,CP,Move C,Move S)。 しかし、Slave Moveはその移動経路を逐次PCから送信することで移動経路を自在に操作可能です。逆に、速度、加速度まで考慮した目標位置・姿勢データを送信する必要があります。

6.2. b-cap Slave Move の使用条件

8ms間隔でデータを送信する必要がある。(バッファありのモード等あり) 送信するデータは速度、加速度まで考慮されたデータである必要がある 無料ライセンスをRC8へ入れる必要がある。

Move:

https://www.denso-wave.com/imageupd/21001/9277_addblock3_0.png

b-cap slave move:

https://www.denso-wave.com/imageupd/21001/9277_addblock3_1.png

6.3. b-cap Slave mode

要求される応答速度に応じて、slave modeを変更することでMAX8msecでの軌道の変更が可能になります。

SlaveMode 概要

モード

パラメータ

バッファ数

バッファの空き待ち

備考

モード 0
同期・待機なし
(RC7 該当なし)

0x0**

3
(バッファリングデータは必ず使用)

クライアントから送信されたメッセージをバッファにキューイングします.
バッファの状態に応じたリターンコードを即時に返します.
モード 1
非同期
(RC7 の非同期に対応)

0x1**

1
(バッファリング時,データ上書き)

クライアントから送信されたメッセージで
バッファを上書きし続けます.
モード 2
同期・待機あり
(RC7 同期に相当)

0x2**

3
(バッファリングデータは必ず使用)
(RC7 はバッファ数は1)

クライアントから送信されたメッセージをバッファにキューイングします.
バッファに空きができるまでリターンコードを返しません.

バッファアンダーフロー時(指令値が空になる)の挙動はモード毎に異なります。

バッファアンダーフロー時 挙動

スレーブモード

ロボット動作状態

サーバ挙動

備考

モード0

ロボット動作中

エラーを発生する
指令値生成遅延(0x84201482)

スレーブモード解除

モード0

ロボット停止

エラーを発生しない

スレーブモード維持

モード1

ロボット動作中

エラーを発生しない

スレーブモード維持
現在位置停留命令を発行

モード1

ロボット停止

エラーを発生しない

スレーブモード維持
現在位置停留命令を発行

モード2

ロボット動作中

エラーを発生する
指令値生成遅延(0x84201482)

スレーブモード解除

モード2

ロボット停止

エラーを発生しない

スレーブモード維持